ある「実在する芸能人」の代役をした遥 ~そして遥も同じ運命に~
今回の龍が如く5での主人公 澤村遥さん。
「罪を背負った」人間が主人公になれる龍が如く作品で始めての未成年です。
朴さんが「インターネットが脅威になっている」事を作中で語っています。
その脅威に晒され、ある事件がきっかけで芸能界を引退した実在の人物がいます。
実はその「実在した人物」の代役を遥さんはしていました。
油谷ヌメリ
それが彼女・・・いえ、彼の名前です。
私は1回目のプレイでピンと来るものがあったのですが、
インターネットで調べても、この人物が今作に出ている事を指摘している方が
いなかった事。
そして「龍が如く0」をプレイして思った事は、
私の世代では有名なのに油谷さんの名前が出ない理由が
やはり20代ぐらいの方がこのゲームの主軸プレイ層なんだぁと思いました。
「報告・連絡・相談」の概念説明や、「上座・下座」等の営業上必要な知識、
大学ぐらいから始まる無知からの「ねずみ講」のサブストーリー。
「大人のためのゲーム」である龍が如くが、「大人になるためのゲーム」に
なったんだなと少し寂しさを感じました。
話を戻します。
油谷ヌメリさんは会話にはまったく出てきません。
ただ、油谷ヌメリさんの代役をする前に「油谷ヌメリ」さんの看板を
見ることができます。
その代役になるのは、ダンスコーチにクリスティーナさんが就任した後、
彼からレッスンを受ける遥さん。
山浦さんから代役の話が来て、ダンスレッスンが一旦終わります。
そして場所はあしたば公園に・・・。
そこにはすでに油谷ヌメリさんの看板は、「澤村遥」と書かれた紙が
上から張られ、名前を確認する事が出来ません。
油谷ヌメリ、その実在する芸能人は・・・
極楽とんぼの加藤浩二さんの相方、山本圭壱(現在の芸名:山本圭一)さんです。
その山本さんの持ちキャラの一人が「油谷さん」というキャラクターでした。
「油谷さん」という水泳パンツ姿に、サラダ油をかぶりまくって
ヌルヌルの状態で、4年に一度、ワールドカップの年に
濱口優さんの誕生日を色んな即興音楽で全身を使いお祝いするキャラクター。
濱口さんとはテレビ「とぶくすり」からゴールデンに昇格した「めちゃイケ」で
共演している仲間でした。
どんなキャラクターか知りたい方は以下のYoutubeをご覧ください。
5:45あたりから見ると分かりやすいと思います。
設定は、「山本さんが交通事故でガソリンまみれで病院に搬送されたテイ」での
ドッキリ企画です。
インターネットが普及しだすと山本さんの評価は
「面白い」と絶賛する方もいましたが、
数々のトラブルで世間をお騒がせした方でもありましたので批判的な
コメントも多く寄せられ、
「インターネットの書き込みに特別嫌がります」と油谷さんのキャラクターで
歌にしていました。
そしてその歌を歌ったほぼ直後だったと思います。
未成年との飲酒で事件を起こします。
お互いに示談が成立し、不起訴に終わりましたが、
結果
- マネジメント会社から解雇される
- あるお笑いの大御所芸人さんが主催する団体に迷惑をかける
- 「めちゃイケ」では共演者さんの病気による不在から山本さんが抜けた穴を埋める為にも2期メンバーが募集される(このメンバー達と山本さんがネット上で比べられる)
上記のような事がありましたが、相方の加藤さんは「極楽とんぼ」の看板を
独りででも掲げ、この看板を下ろさなかった。
以後、山本さんは一般人として働いていてもプライバシーを守られる事なく、
動画として投稿されたり、必要以上にネット上で叩かれている様を私は見ました。
そのたびに「山本さんがいないと2期メンバーには穴は埋められない」
「嫌悪感がとまらない」と山本さんをめぐって賛否両論がありました。
その後、加藤さんの執念、山本さんを慕う後輩の方々の気持ちもあって、再び同じマネジメント会社と契約。
現在はネット番組を中心に活躍されています。
朴さんが語ったインターネットの脅威
山本さんのキャラクター名での代役
罪をもった人間が龍が如くの主役になる事で「罪」に苦しむ等のメッセージを生む
これらとライブ会場での告白で無責任に飛び出した遥さんが
次回作で苦しむであろう要因になるのは予感してましたが、
「龍が如く6」で見事、この事で苦しみました。
(無責任=告白したシーンでスタッフが「止めさせろ!」というシーンがありました。)
現実世界での動向も見つつ、龍が如く6で遥さんがどうするかを決めていた節があります。
一つ目は「Youtubeに龍が如く5でのプレイ動画を一貫して掲載させない事」
二つ目は「龍が如く0が出た後にやっと龍が如く5のプレイ動画が掲載するのを止めなかった事」です
(私は龍が如く6はプレイしていません。一部映像を見ただけです。)
龍が如く0の最後、桐生さんは生死不明とありましたが、
この時点で決定していた事は
- 桐生一馬は「悪」である
- 桐生さんと遥さんはどんな形であろうと「結ばれない」
と、ある程度の方向性はメッセージとして受けて取れました。
それは、龍が如く0の冒頭が
「桐生さんが相手が負けを認めているのに必要以上に暴力を振るうシーン」
「桐生さんが最初、黒の服を着ている事」で
桐生さん=悪にするんだと思いました。
そして、真島さんとマコトさんが悲しすぎる別れをするシーンや
サブストーリー「顔を変えられた男」での結末シーンで
桐生さんと遥さんの関係は良くはならないと感じました。
実は桐生さんと遥さんが今後どのような関係に収まるかの是非は
真島さんと朴さんが結婚していた事がどうプレイヤーさん達に反応されるのか?
そういった行動を「私達、見てますよ!」というアピールはしてるかなと思いました。
それはまた別の記事にて紹介します。
山本さんの事件でよく比べられるのが同じ芸人であり、
事務所の大先輩だった島田紳助さん。
山本さんが未成年のと飲酒事件を起こす前年に
ある方のマネージャーさんを殴ったり唾を吐きかける等で、暴行事件がありました。
謹慎期間を経て再び活動されましたが、
暴力団関係者との繋がりを指摘され、その後引退。
(この記事を書く2018年時点でも「島田紳助」さんの芸名でライブに登場している為、芸名を書かせていただいております。)
山本さんは主に女性問題で事件を起こすも示談・不起訴でした。
=犯罪行為は犯していないが、モラルに反する
一方、紳助さんは主に暴力的な事で騒ぎを起こしました。
=暴行事件では略式起訴され、犯罪行為がある。前科一犯。
黒い繋がりに関してはモラルに反する
マネジメント会社さんはこの頃からコンプライアンスを重視した行動が
多く取れますが、山本さんには解雇。紳助さんには引退直後でも
「抜けた穴が経済的に大きい」との理由で復帰を希望している事を言っていました。
このマネジメント会社さんの所属芸人さんはその後も
不倫や愛人を囲っていた、飲酒運転や当て逃げ等の事件で
会社なりの決断を下します。
しかし、龍が如くスタジオさんはそれよりも、
インターネット上の様々な意見やメディアでの扱われ方を見ていたと思います。
同じ不倫をしてもレギュラーを降ろされる方がいる一方で、
ネタとしてイジられて終わった方もいました。
人気(数字)のない人は処分を受けて、人気(数字)のある人はネタで終わり。
なにか違和感を覚えるのは私だけでしょうか?
島田紳助さんを少し悪く書いたと思います。
私は女性ではないので山本さんを嫌う方のお気持ちはわかりません。
そして山本さんのお笑いが大好きです。
私は幼少から色んな暴力を受けてきました。
なので暴力事件を起こした紳助さんのお笑いでは笑う事が出来ません。
笑う事に嫌悪感を感じます。
・・・ですが、紳助さんとたぶん同じ気持ちですし、好感度で言えば
私の中で紳助さんは70%ぐらいの比率で好きだと思います。
もし、私の一番助けてほしい時に助けてくれた方がいたならば、
例えそれが非合法組織の方だったとしても、助けてくれた事に感謝し、
恩義を貫くと思います。
それは否定されるべき物なのでしょうが、現実は綺麗事ではなかったですし・・・。
同じモラルに反する行為、犯罪行為でもネットでの
「社会的制裁」ともとれる行為が色んな所に影響している。
その結果を受けて、現実に起こったらどう捉えられるかを
判断した上で龍が如く6では桐生さんが縁を切る行動をさせたと思います。
赤ちゃんが龍が如く6に登場しています。。
遥さんが生んだ赤ちゃん。
(龍が如く6はプレイしていません。少しだけ知っているだけです。
事件についてはまったく知らず、最後のシーンは見ました。)
「インターネット上でも赤ちゃんを攻撃する事は暗黙のルールとして厳禁している」
確かあさがおに戻った遥さんの横に写る太一君は目隠し。
しかし、現実世界でも赤ちゃんを自分の子供も含めてネット上で明確に
表示する行為は皆禁止しているのが見て取れます。
桐生さんの「力」では遥さんは守れない。
守れるとしたら、それは「無垢で決して誰であろうと攻撃してはいけない赤ちゃん」のみがインターネットという暴力から遥さんを守り、解放できる存在。
これは龍が如くスタッフがインターネットの脅威から人を守る一つの手段でないか?という答えを出したと、私は考えています。
油谷ヌメリと同じく、インターネットに攻撃された遥さん。
すべては油谷ヌメリさんの運命通りのなってしまったのは偶然でしょうか?
そうだとすれば、きっと復活の機会があると思います。
正々堂々と桐生さんが家族と会えるチャンスに今後期待したいです。